新世界より(上巻)を読み終えて

多分高校の英語の先生が、薦めていた小説だったと思う。

私の高校では三カ月に一度くらい、教員のおすすめブックがプリントで配布されていた。

私は当時、貴志先生の小説は「クリムゾンの迷宮」と「悪の教典」は読んだことがあったのでこの「新世界より」もきっと面白いに違いない。と確信めいたものはあったが、SFだと知った時あまり読む気にはなれなかった。

sf小説と呼ばれるものをしっかりと読んだのは、この本が初めてかもしれない。映画は何本か観た気がするが。

なぜだか中学生ぐらいのときからちらちらと小説は読んでいたが、どうもsfだけは読む気になれなかった。

現実感がないというか、「こんなこと起こりっこないだろう」と決めつけのような勝手な先入観があった。

だから大学生になった今になって、毎日が暇なためもあってか不意に上記のことを思い出して、ブックオフで買っていたのだ。


きっかけはこのくらいにして、上巻を読んだ今のところの結論を言うとマジで面白い。
「呪力」  この言葉で読むのを遠ざかる方がいるかもしれない。この物語は「呪力」という能力がかなり肝になる。

「呪力」という言葉を聞いて、読むのを遠ざかるのはまだ早い。この本はそんじゃそこらの魔法アニメや漫画とは全く違く、読んだらわかるが物語の中で繰り広げられる一つ一つの事象は、読み手に納得がいくまでしっかりと説明が施されている。
これはおそらく作者である貴志先生が、研究や取材をかなり綿密に行ったからであると推測できる。
少し「新世界より」を調べてみたが、なんと約四年間も一つの本を書き上げるのに費やされたらしい。

この本は今から1000年後の世界を舞台に書き上げられているが、呪力の説明や物語に登場する架空の生き物が本当に1000年後に存在するのではないかというような錯覚を思わせる。

何度も言うがこの世界観を作り上げるのには、四年という膨大な時間を費やしていることは1頁1頁から本当に読み取れる。

そして、もしかすると私はsfの魅力をこの本の影響で思い知らされてしまったかもしれない。








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